今年還暦になったのですが、若い時は
「自由になりたい」と、何度も思ったことがあります。
会社員時代からの続く忙しい毎日や、妻として、母として、会社の同僚としての人の期待、気づけば増えている“やらなければ”という言葉の中で、逆に何もできない、何をしたらいいかわからなくなってしまうことも。そんな時に、息が詰まるような感覚に襲われることが何度もありました。
そんなとき、私はよく自分に問いかけていました。
——自由になるって、どういうことだろう。
大学生の時は、「どこへでも行けること」「好きなことだけして生きること」が自由だと思っていました。でも、社会人になってから実際にそうしてみても、心が軽くならないことがありました。
「誰かに見られているかも」と考えたり、「もっと頑張らなきゃ」と焦ったり。休みを取ったのに焦りがでてしまって、遊びにきたのに途中で帰宅してしまったこともあります。
結局、それは外の世界ではなく、自分の中にある小さな“檻”だったのだと、今は思います。
自由とは、外へ飛び出すことよりも、内側の縛りをほどくこと。
「こうあるべき」「こう見られたい」という気持ちを、少しずつ手放していくこと。
たとえば、疲れたときに“休む”と決める勇気。
周りが右を向いていても、自分は左を選ぶ勇気。
その一つひとつが、自由に近づく小さな一歩なんだと思います。
誰かと比べなくていいし、完璧じゃなくても大丈夫です。
“好き”や“心地いい”を大切にして、自分のペースで生きていく。
それが私にとっての「自由になること」です。
名前を言えば誰もが知っているようなIT系企業を辞めて、占い師になったこともある意味自由になること、だったと思います。
もちろん、今でも、まだうまくできない日もあります。
人の言葉に感情が揺れたり、つい無理をしてしまったり。
でも、そんな自分を責めずに、「今日もよく頑張ったね」と声をかけてあげると、不思議と心がやわらかくなります。
自由は、どこか遠くにある特別な場所ではなく、
今の自分の中に、ちゃんとあるもの。
気づくだけで、少しずつ広がっていくもの。
今日も、自分らしく、ゆるやかに生きていこうと思います。


